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2022/07/05 14:05

1976年。京都・長岡京市のたった6坪のお店からこの物語は始まる。

「お好み焼き茶花」の誕生である。
2002年大阪・南船場に新感覚のお好み焼きをテーマにした「京ちゃばな」が誕生し、
「トマトのお好み焼き」「アボカドの黒焼きそば」が世間にが広がった。
その事を評価され2010年農林水産大臣局長賞を受賞する。
まさか6坪のお店でお好み焼きを焼いていた当時の苗村章自信も想像もし得なかったであろう。
「出会いこそ財産である」と自分はいつも教わった。
多くの逸話を持つ苗村章の物語はまた別の記事でご紹介させて頂きたいと思う。

2019年12月に世界中を巻き込む事になるコロナウイルスがWHOから正式に報告された。
無論、飲食店のダメージは計り知れないものがあり、自社でも閉店を余儀なくされた店舗があった。
その状況下の中、冷凍のお好み焼きを作ろうと動き出したのが2020年の春頃だろう。
過去に自社オリジナルのソースなどは販売していたが、小売業への本格参入は今回が初めてだった。
自社の経営理念に、「常に時代の変化に対応し、その事を楽しむ経営を心掛ける」とある。
今回のピンチもそれをチャンスに変える事ができないのか?と考える事ができた。
楽観的だと言われればそうなのだが、落ち込んでいても始まらないし行動に移さねばと考えれたのは、
経営理念があったからだと思う。

現場主義である自分達には初の挑戦であり
社長の苗村を中心に何度か試作を行い、完成に至ったのは2021年9月だった。
コロナ禍もあり製造はスムーズに進まなかったが、失敗を繰り返しこだわりを詰め込んだ結果、
1年6ヶ月という時間を費やし皆が納得できる商品が完成した。
初製造の時に工場にも出向き、製造過程を確認、味のチェックも行ったが完成度の高さに驚いた。
それほど美味しかったのだ。これが冷凍で自宅で味わえる?
そうなると実店舗ではさらなる感動を与えなければと背筋が伸びたのを覚えている。
こだわりは「生地感」にある。ふんわりとした生地に自家製の京風出汁がしっかりと香る「京風お好み焼き」
創業から愛され続け、時代と共に進化してきた自信のある商品だ。
「常に時代の変化に対応し、その事を楽しむ経営を心掛ける」
また新たな挑戦が今始まったのである。